児島の雑談、趣味、研究


雑談

雑談は単なる雑談なので、アクセス制限はかけていません。学生向けの教育や、自分の専門分野の研究(17・18世紀のイギリス経済史:その中でも大西洋奴隷貿易史、農業史)の他に、WEBでは一般向けの雑談もあってもいいかもしれません。以下は、私の専門外も多く、誤りも少なくないと思いますが、気楽に読める歴史的な話題を追ってみました。ご笑覧あれ!

1. 大西洋奴隷貿易関連の話題

もし、大西洋奴隷貿易関連のデータが欲しくなったら、

http://www.slavevoyages.org/tast/index.faces

を参考にするといい。世界中の研究者も、必要なときには、ここを見ている。

2013年1月現在で、この「大西洋奴隷貿易データベースはほぼ3.5万回の航海(16〜19世紀に1000万人以上のアフリカ人を輸送)の情報を所蔵している」と書かれている。

記録されなかった航海や失われた資料、今後発見・整理される資料もあるであろうから、このデータベースからでも、少なくとも千数百万人のアフリカ人が大西洋をこえたと言える。これは、現状で確かめられる数として、大半の研究者に支持されている数である。

1.1 アミスタッド号事件

アミスタッド号事件(1839年)はアメリカ合衆国の奴隷解放運動を考えるときに、話題になる事件の一つです。スピルバーグ監督の映画で話題になりましたね。でも、硬派的なので、「ET」など、他のスピルバーグ作品と比較すると、あまり知られていないかもしれません。

英文が読める人は

http://www.ama.africatoday.com/films.htm (大西洋奴隷貿易関連の各国の映画の紹介)

http://www.unesco.org/culture (2004年度はユネスコで、ハイチ奴隷制度廃止記念行事があった)

http://www.cc.oberlin.edu/~EOG/Kinson/Kinson.html (アミスタッド号の奴隷の一人で、唯一アメリカに戻って生活したマーグル・キンソンの生涯)

なども参考にするといいでしょう。

1.2 奴隷船船長の歌

奴隷船の船長であったジョン・ニュートンはアメージング・グレイスという賛美歌で、現代でも、有名である。

その他のページ

1.3 奴隷貿易の絵

奴隷船(台風が来て、奴隷が棄てられる絵)、1840年 作 Joseph Mallord William Turner, English, 17751851

http://www.mfa.org/collections/object/slave-ship-slavers-throwing-overboard-the-dead-and-dying-typhoon-coming-on-31102

1.4 英領西インド諸島の奴隷制廃止のデータベース

Legacies of British Slave-ownership(英領奴隷所有の遺産: http://www.ucl.ac.uk/lbs/)は、ユニヴァーシティー・カレッジ・ロンドンの研究者が中心になって作成されているデータベースである。英国では、1834年から奴隷制廃止の実務が始まった。奴隷はその苦役に対して何らの補償も得なかったが、その所有者はかなりな額の補償を得た。その記録を集めたデータベースである。どれほど英国が奴隷制から利益を得ていたのかを実証するときには、なくてはならないデータベースである。

2015年2月現在、奴隷制廃止そのもののデータはほぼ出そろっているが、その他の多くのデータが補足されつつあるので、かなりなデータベースになると思われる。英領西インド諸島の奴隷制廃止に関する実証研究はこのデータベースを抜きには、考えられない。

2.


趣味

児島の趣味の一つはパソコンでしょう、きっと。でも、多くの人が利用しているWindows系のOSはあまり好きではありません。そのため、Windows系のOSでしか利用できないものは、ともかく、それ以外は、BTRON準拠OSである「超漢字」(http://www.personal-media.co.jp 参照)というOSを利用しています。

TRONは今でも文字を集めているようです。http://charcenter.t-engine.org/

トロンに関しては、http://www.nhk.or.jp/special/onair/050828.html も参考になると思います。このNHKのページでは、パソコン系のBTRONではなく、機械を動かすためのITRON系の話が出ています。ICタグと世界標準といった、日本経済の将来を左右するといっても過言ではない場面で、政・官・学界が力を入れないことで、負けを選んでいることがよく理解できる番組です。日本は再び明治維新と同等の変革を必要としている時代に突入しているのかもしれません。

超漢字では、スクリプト系言語のRubyが動くので、Rubyで遊ぶことも多いです。(http://www.ruby-lang.org/ 参照) 正規表現を利用した検索は、歴史の研究には、相当な威力を発揮することがあります。ただ、スクリプトを書く苦労をするのではなく、文系人間には、直感的にわかりやすい別の手段が必要であると思います。

とはいえ、現状でも、いろいろ、できます。たとえば、多くのフォルダーを作る。卒業論文の管理のように、学生毎にフォルダーを作りたいときがあります。エクスプローラーで「新しいフォルダー」を作ってもいいですが、大勢の場合、大変なので、バッチファイルで作ったほうが簡単。複数のフォルダーを一挙に作るを見てください。

Windows系のソフトとしては、サンマイクロシステムズ社のStarSuite(ほぼ、その無料サポート版のOpenOffice.orgも)、英文用OCRソフトとしてTextBridgePro、エディタとしてMifesなどを利用しています。最近は正規表現が使い易そうな、K2editorも利用しています。

ふだん素人が使っている機能で言えば、ワードやエクセルは無償のOpenOffice.orgと同等の機能しか持っていませんし、フリーソフトと比べて、使い勝手がよいものではありません。それなのに、「マイクロソフト社製のワードやエクセルは標準的な応用ソフトであって、みんなが利用しているので、それを利用しよう」という態度で、私に接しないでください。それだけで私は激怒するかもしれません。何も「選べない社会」を創り出し、支配しようとする独裁者は嫌いです。マイクロソフト支持者を見ていると、民主国家の大枠を利用して独裁者となったヒトラーとゲシュタポや、スターリン主義者などを連想します。市場に巣くう独裁者たち。彼らの意識は中世の共同体主義であって、人権を大事にする近代の個人主義、自由主義に敵対的でしょう。


研究

児島は西洋経済史の中で、近代イギリス(16〜18世紀頃)の経済史、とくに、大西洋奴隷貿易を研究しています。最近の論文は以下の通りです。

英国大西洋奴隷貿易の終焉明星大学『経済学研究紀要』第34巻第2号(2003年3月)

イギリス大西洋奴隷貿易擁護論明星大学『経済学研究紀要』第35巻第2号(2004年3月)

イギリス大西洋奴隷貿易廃止のための政治経明星大学『経済学研究紀要』第36巻第1号(2004年12月)

シエラレオネの大西洋奴隷貿易明星大学『経済学研究紀要』第36巻第2号(2005年3月)

ダホメーの宝貝通貨と奴隷貿易明星大学『経済学研究紀要』第37巻第1号(2005年12月)

英国奴隷貿易廃止の物語明星大学『経済学研究紀要』第38巻第12号(2007年3月):研究ノート