リサーチから
私たちはクリーンセンターの認知度がどれくらいあるのかを知るために、アンケート調査を行った。上のグラフは、10 代から80 代までの約150 名へ「立川市にクリーンセンターができることを知っているか」という質問をした際の回答結果である。立川市にクリーンセンターができるということを知っていたのは、150 人中僅か14 人という少ない人数だった為、かなり認知度が低いということが感じられた。
実際に立川市在住の方々に話を伺った際には、「街に溶け込むような、そして地域の人々から親しまれるような場所になってほしい」という、声が多く聞こえてきた。この話を聞いて、クリーンセンターのロゴが親しみやすいと感じられるよう、できるだけ「工場」という印象を強く抱かないデザインを心がける必要があると感じた。
以上結果から、私たちはクリーンセンターの認知度を高める、親しみやすい場所にすることを目標にロゴ、企画を提案する。
ロゴ提案
ロゴのシンボルカラーは、精神の安定や、疲労回復の効果があると言われており、「たちむにぃ」が親しみやすく、落ち着く場所になってほしいとの願いを込め、緑色を使用している。
シンボルマークは、「たちむにぃ」の1番印象に残る煙突をメインにして制作した。しかし、煙突から出る「煙」は実際には害がない水蒸気ではあるものの、あまりいい印象を持たれることはない。そこで、煙突から出るものを煙ではなく「植物の芽」にすることで、煙への嫌悪感を軽減させたいと考えた。
また、ロゴタイプは、たちむにぃという愛称のひびきから、文字自体の角を丸くし、可愛らしい印象を持たせた。シンボルマークとロゴタイプをシンボルカラーである「クリーングリーン」にすることで統一性が出るようにした。
シンボルマークとロゴタイプを真ん中に持っていき、円形にアレンジすることで、シールやワッペンなどとして使用することもできるロゴとなっている。ロゴを使用したグッズを制作することで、ロゴを目にする機会も増やすことができると考える。
グリーンアーチフォトブース
立川クリーンセンターは東京にある他の清掃工場と比べ、昭和記念公園や、昭島地域緩衝帯など緑に囲まれている。そこで、植物の力を借り、ゴミを処理している施設というマイナスのイメージを拭し、人の集う場にする企画を提案する。
フォトブースの構成は、アーチ状のトンネルがメインになる。ここには、一年を通して緑を維持できる、常緑のツタ系の植物を配置する。近年、地球温暖化によるヒートアイランド現象の緩和のため注目されている、壁面緑化についても体験することが可能。
また、その周辺には、季節ごとの植物を植える。季節ごとに咲く花や植物が変わることで、いつ訪れても飽きることなく、四季折々で感じられる花や植物の雰囲気や香りを、一年中楽しむことができる。また、周辺の小学校や昭和記念公園とコラボレーションし、種のやりとりや、植物を植える体験など、管理の手間を楽しくポジティブな行事とすることで、地域とのつながりを作ることも可能な企画である。
壁面緑化
壁面を植物で覆うことによって、部屋の温度を下げるなどの効果がある。近年、地球温暖化によるヒートアイランド現象の緩和のため注目されている。設置するアーチのフォトブースでは、壁面緑化についても体験することが可能になっている。壁面緑化という言葉を耳にする機会は多々あるが、実際にどれぐらい効果があるのか身をもって体験することができる。
しかけ
たちむにぃに訪れた人がこのフォトブースで写真を撮影する。撮影した写真をInstagram やTwitter、Facebook などにアップすることで、その写真を見た人がたちむにぃのフォトブースに行ってみたいと感じ、またたちむにぃに訪れる人が増えるという仕組みを想定している。ハッシュタグを利用するなどしてたちむにぃの知名度を広げる。
企画のながれ
1.たちむにぃで写真を撮る
たちむにぃで撮られた写真がSNS にアップされ、その写真を目にする人が増えれば、たちむにぃ自体の認知度も上がる。場所の認知度が上がること、そして自分も実際にその場所に行ってみたいと思う人が増えれば、たちむにぃは「ただの清掃工場」というイメージから脱却できる。
2.SNSにアップする
撮った写真をSNS にアップする人が増える。Instagram やTwitter、Facebook などの写真をアップできるようなアプリで写真を投稿すれば、多くの人の目に留まることができる。
3.たちむにぃの認知度が上がる
フォトブースを設置し、「映えスポット」を作ることでその場所に訪れて写真を取る人が増える。基本的にクリーンセンターという場所で、人々がたくさん写真を撮るということはイレギュラーであるが、たちむにぃではそれを実現する。