クリーンセンターに求められていること
私たちは、愛称ロゴと企画を考える上で、クリーンセンターが立川市や地域の人々から何を求められているのか。また、リサーチを進める中でクリーンセンターへの想いが強くなり、クリーンセンターが地域にとって、どのような存在になってほしいかということを考えるようになりました。そして、クリーンセンターが近隣の人と関わり、愛され、地域の人々にとって安心安全で身近な存在、になることが求められているという結論に至りました。そこで私たちは、クリーンセンターがその父な存在になるための愛称ロゴごと企画を提案します。
近隣の人と関わる
隣接する公園で、クリーンセンターに関するアンケートをとったところ、そもそも興味がないという人がほとんどでした。そこで、クリーンセンターの存在を知ってもらうことから始め、クリーンセンターと、その近隣に住む方との新しい関係を気づくべきだと考えました。
愛される
クリーンセンターから半径500m以内に住む方にとった立川市のアンケートによると、家の近くに建設されることは嫌ではないという人が多いということがわかりました。そのため、利用するだけ、近くにあるだけの施設だけではなく、多くの人に愛されるという施設になってほしいと考えました。
安心安全で身近な存在になる
一般的に、クリーンセンター運営に対し、排出される有害物質やゴミの臭いなどによる影響を懸念する声が多いのが現状です。そこで、立川クリーンセンターは安心安全な施設であることを示す必要があると思います。
ロゴ
このロゴは、5つの図形からなるシンボルマークと、立川クリーンセンターの愛称である「たちむにぃ」を表すロゴタイプによって構成されています。「安心・安全で安定した施設」「エネルギーの有効活用を推進する施設」「大規模災害時に機能が損なわれない施設」「市民から親しまれる施設」という、クリーンセンターの5つの施設コンセプトに優劣が出ないように、5つの図形を円形に並べました。
正六角形を人の顔、葉と三角形を手、ハートと丸を足に見立てると、走っている人に見えませんか?新しくできるクリーンセンターが良いスタートダッシュをきり、ずっと走っていけますようにという願いを込めました。また、たちむにぃに向かって走る人も表現しています。
シンボルマーク
環境という言葉から連想しやすく、クリーンセンターの周りを囲む公園や木々にちなんで、葉っぱをモチーフにしました。
正六角形を隙間なく並べることで強度と安定が得られる「ハニカム構造」にちなんだ六角形と、オレンジ色の陽気、暖かいなどの印象から温もりや家族の温かみを表現できるため、安心という印象をもつオレンジ色を使用しています。
エネルギーという言葉から工場の稼働に欠かせない電気を連想し、稲妻のマークを三角形に単純化しました。色は、電気から連想しやすい黄色を選びました。
心理学的に、丸い形状は攻撃的欲求を抑えるなど心を落ち着かせる効果があるため、丸を選びました。海や空などの自然を連想させる色であり、気持ちや感情を落ち着かせてくれるため、災害時でも冷静になれるようにという思いから青色にしました。
ハート型のモチーフは愛情や幸福を象徴しています。市民から、愛され親しまれるようにという思いを込め、ハート型にしました。ピンクという色はとても優しく、愛情溢れる印象を与えるためのピンクを選びました。
ロゴタイプ
シンボルマークに合わせ、細い線ではなく図形のような太い線を選択しました。しかし、太い線では力強い印象になりがちです。たちむにぃという五感の柔らかさや、全てひらがなで構成されていることとのバランスを取るためにカーブや円形を用いた文字に仕上げました。
企画:「H A N E C Oと行く!クリーンツアー」
ごみ問題による地球の環境の悪化に気付いた、ハニワのHANECOというキャラクターと一緒に、クリーンセンターに関するクロスワードを解く企画です。近くに小学校があることや、クリーンセンターの周りに子どもがいる家庭が多いことから、クリーンセンターに見学で訪れた子どもたちをターゲットにしました。訪れた子どもたちがクリーンセンターやごみ問題についての知識を身に付け、クリーンセンターのことを愛してもらいたいという願いが込められています。
ストーリー
クリーンセンターを建設する際に遺跡が発見され、遺跡には意志を持ったハニワがいた。そのハニワは「HANECO」といい、地球環境を豊かにしたいと願う王様の想いが込められたハニワであった。HANECOは長年の眠りから目を覚まし、ごみ問題による地球環境の悪化に気づく。私たちはHANECOとの環境改善への旅に出掛けるのであった。
なぜクロスワードなのか
クロスワードは、イギリスのエクセター大学アン・コーベット博士による研究結果や世界五大医学士であるインターナショナル・ジャーナル・オブ・ジェリアトリック・サイキャトリー(International Journal of Geriatric Psychiatry)という精神医学雑誌に掲載された、研究により、記憶力・注意力・理解力など様々な学習能力が高まるパズルであることがわかっています。よって、クロスワードを用いることでクリーンセンターの知識を効果的に習得可能になります。
また、大学生102名を対象に、英語の授業において、英語で構成されているクロスワードパズルを学習教材として取り入れた研究があります。結果、参加者の認識語彙は増加し、教員が呼びかけなくとも多くの学生が辞書を必ず携帯するようになるなど、主体的かつ積極的に学習に取り組んだり、楽しみながら取り組んだりしていたことがわかっています。