【重要】ホームページ移転のご案内  2024年3月20日
明星大学発達支援研究センターは、諸般の都合により2024年3月末で閉室いたします。「支援教材バンク」は、研究成果の発信を継続させるための事業を行う会社へ教材の著作権を移転し、4月以降もご利用いただけるよう準備中です。今後はこちらの株式会社Tandemホームページでご案内をいたしますので、ブックマークをお願いいたします。

明星大学の教育研究機関、発達支援研究センターの特設ページ「支援教材バンク」です。
読み書きの学習に困難がある子どもへの教材を、研究成果として公開しています。

【創刊50年の月刊誌「実践みんなの特別支援教育」2023年4月号の特集で紹介されました】
教材制作者が執筆した実践事例などの記事を掲載頂いています。合わせてご活用下さい。

「読み書きのチェックリスト」を活用した学習支援

1.アセスメント

読み書きの支援を行う際には、まず「どこに」つまずいているのか確かめることが必要です。
例えば、読んで内容を理解することが苦手な子どもは、知っている言葉が少ないことや、読めない漢字が多いことなどが、その原因になっていることがあります。

原因がわからないまま、話の展開を理解する練習や、登場人物の気持ちを理解する練習のように、内容理解そのものにアプローチした練習を繰り返しても効果が出にくいかもしれません。むしろ知っている言葉が少なかったり、読めない漢字が多かったりすることにアプローチしていく課題を用意する方が子どもの負担が少なくすみます。結果的に内容理解につながっていくことになります。

このように「どこに」つまずいているかを整理するために、読み書きのチェックリストを作成しています。読みは11項目書きは13項目のチェックリストを用いて、お子さんの普段の様子からつまずきの有無を整理してみましょう。

→チェックリストのダウンロードはこちら

<支援のPOINT>
多数の項目にチェックが入り、どの教材を優先すべきか判断に迷う場合は、児童に直接課題を実施してつまずきを確かめる「教材選択ツール」の活用も有効です。

2.学習教材

アセスメントで用いたチェックリストの結果を見ながら、つまずきがありそうな(「よくある」がチェックされた) 階層の教材を以下の表の中から選んでみましょう。 チェックリストのつまずきに対応した学習教材が、同じ番号のページに掲載されています。

低学年のうちは、ボトムアップ、つまり文字→単語→文→文章の順に苦手に対応するとよいでしょう。
そして高学年になるにつれて、文字や単語の練習よりも、内容を理解したり、自分の考えを表現したりするトップダウンの視点に移っていくとよいでしょう。

なお、本WEBサイトに掲載されている学習教材のご利用にあたっては、ご利用についてを予めよくご確認ください

<読み>

階層質問項目
文字1 読めないひらがながある
文字2 濁音、半濁音が読めないことがある
文字3 読めないカタカナがある
文字・語4 習った漢字でも読めないものが多い
5 単語の読みがたどたどしい
6 特殊音節を読むことが苦手
7 本を読むと、知らない言葉が多い
8 文をスムーズに音読することが苦手
9 助詞や文末を違った読み方にする
10 一文の内容が理解できない
文章11 物語を自分で読んで、ストーリーを理解することができない

<書き>

階層質問項目
文字1 形の整った文字を書くことが難しい
文字2 書けないひらがながある
文字3 書けないカタカナがある
文字・語4 習った漢字がなかなか書けるようにならない
5 単語を書くときに、文字が抜けたり、文字の順序が違ったりする
6 特殊音節のあることばを書くことが苦手
7 文を書くときに、必要な情報が欠ける
8 助詞の使い方に間違いが多い
9 文の内容に混乱が起きやすい
10 文の語尾を間違えやすい
文章11 短い作文しか書けない
文章12 作文を書くとき、起こった事実を羅列するだけになりがち
文章13 話しの筋道が通らない