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電気電子工学の御紹介
電気電子工学ってなんですか? 良く聞かれる質問(FAQ)に伊庭研究室がお答えします。 
 工学、また電気電子工学という科目は高校では習いません。 高校の先生も数学、化学、物理の専門家ですが、工学を学んだ経験のある先生は少ないと聞きます。 そこで、電気電子工学について高校生に良く聞かれる質問や、疑問にお答えしたいと思います。 

1. 古臭い学問なんでしょうか?

 いえいえ、時代の最先端を行く学問です。むしろあまりに適用範囲が広すぎて説明に困ってしまうくらいです。家庭電化製品、コンピュータ、ゲーム、インターネット、医療機器、生体認証、画像処理、照明、鉄道、制御システム、工場の生産システム、電力システム、原子力発電、風力発電・太陽光発電、リチウムイオン電池、半導体設計製造、ナノテクノロジー、発光ダイオード、液晶テレビ、携帯電話、ロボティクス、航空宇宙、人工衛星、プラズマ、電気自動車・・・。 適用先が広く、社会に必要不可欠で今後ますます進展する学問分野です。 逆に電気を使わないハイテクを探すほうが難しくないでしょうか?

2. でも昔からあるでしょう?

 そうですね。長い歴史を有する「しにせ」であることは確かですが、基礎と体系が最もしっかりしている学問です。「電気電子」はこれまでも多くの学問分野を派生させ、現在も工学の中心で進展を続けています。 変化の早い新しい学問分野では習ったことがすぐに役に立たなくなる事もあると聞きます。流行に左右されない定番の技術といえます。 若い時に学び身につけた学問や技術が、実践による経験の積み重ねを経ていつまでも役に立つことが電気電子工学の誇れる特徴のひとつです。

3. でもぼくは新しい「環境」「生命」「福祉」の勉強がしたいなぁ。

 たとえば地球温暖化問題や環境エネルギー問題は電気電子技術が非常に役立ちます。 エネルギーの中で最も使いやすい電気はエネルギー問題解決の中心的な研究対象になります。 生命でもバイオメトりクス(生体認証)の分野は電気電子技術が主導してますし、福祉機器も各種の障害補助機器・支援機器は高度な電気電子技術が必要です。 あなたのやりたいことは実は電気電子工学の得意とする分野でもあるのです。

4. 数学や物理はわかるけど「工学」ってなに?

 数学、物理、化学は大学では「理学」に属する重要な学問ですが、適用範囲の広い根元の部分の学問です。 工学は実用的な学問で、具体的な製品やサービスに直結するので産業界との結びつきが強いです。 工学というとよく工場のようなイメージを思い浮かべる人も多いようですが、机のパソコンに向かってする研究も多いです。 特に電気電子工学は「電力エネルギー」「数理情報」「ナノテク・バイオ」などに分かれ、様々な産業分野と直結した魅力的な学問分野があります。

5. 就職が良いと聞きましたが?

 工学は実業界・産業界との結びつきが強いと言いましたが、電気電子工学は社会が必要とする技術であり学問であるという自負を持っています。 電気電子工学分野は国を代表する産業界、例えば電力会社から構成される「電気事業連合」、電機メーカーから構成される「日本電機工業会」、電気工事業の業界団体である「日本電設工業協会」などから強い支持・支援を受けており、卒業生の多くが傘下の優良企業に就職しています。 大学は職業訓練学校ではないので実利ばかりを誇張するつもりはありませんが、電気電子の技術を習得した卒業生が実業界で、広く求められ続けていることは誇れると思います。 確かに就職は不況時にも良好で、常に安定していると自信を持っていえます。

6. まだ就職といってもピンときません

 そりゃそうですね。これから大学生になる高校生に「就職」といってもイメージがわかないと思います。でも卒業後に職を得て3-40年働くことを考えると、今から少しずつ視野を広げて準備をしたほうが良いでしょう。

就職先の業種と職種、技術分野の例
製造業(メーカー)建設工事ソフトウェア設備管理
研究開発工程管理ソリューション電源設備
設計施工設計システム設計昇降機
製造労務管理セールスエンジニア空調・省エネ
品質管理 システムエンジニア防犯・防災
技術営業 カスタマーエンジニア食品

7. でも工学って難しくないですか?物理は選択しなかったし・・・

 そうですね、勉強はどちらかというと難しい分野かもしれません。 だからこそ価値があって卒業すると高収入が得られるわけです。 最近では入試も多様になり、高校時代に勉強してきた科目にも学生によって大きな違いがあります。 本学ではこの状況を良く把握して、無理のない導入教育を心がけています。 高校時に理系科目の履修が少なかった学生さんは、入学後に頑張らないといけないことは覚悟しておかないといけませんが、基礎がしっかりしていて学習意欲があれば大丈夫だと思います。




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