学識経験者として研究者としての社会貢献 |
1.電気学会での活動 電気学会は,1888年に創設された電気電子情報分野の学者・技術者で構成される学会です。会員は2万4000人で国内有数の学会です。ここでの活動は学術研究に貢献するだけでなく、研究者が日々変化する実業界の要求を知り、実践的な研究テーマを発掘し、学生にフィードバックする重要な場でもあります。伊庭はこれまで以下の委員会活動等に参加しています。また、電気学会の 上級会員として平成17年に認定をされています。2011年には電気学会電力・エネルギー部門の編修担当役員として活動しました。
2.IEEEでの活動 IEEE はInstitute of Electrical and Electronics Engineers の略で米国を中心とした電気電子関係の国際学会で、160以上の国々からの37万5千の会員がいます。日本の技術が世界の諸外国と競争して優れた技術を開発していくためには、国内に留まらず世界の情報を収集して研究開発の場を世界に求めることも必要です。明星大学の建学の精神「和の精神のもと、世界に貢献する人を育成する」を実践するためにも、学生を世界の桧舞台に立たせるよう努力をしています。伊庭はIEEE Power Engineering Society Japan Council (PES)の委員長(Chairman)を歴任するなどの貢献をしており、現在IEEEのFellow(名誉会員)に認定されています。 IEEEのFellow は選挙権のある全会員の0.1%以内の、ごく限られた人数しか毎年昇格認定されない称号です。3.電力広域的運営推進機関 (OCCTO)での活動 電力広域的運営推進機関 (OCCTO)(Organization for Cross-regional Coordination of Transmission Operators, Japan)は2015年4月、すべての電気事業者に加入義務のある認可法人として発足し、電力の安定供給を維持し、供給システムをできる限り効率化するという設立趣旨に則った任務を負う組織です。伊庭はこの組織の中のあっせん・調停手続を行う「紛争解決パネル」の9名のパネル候補者ひとりとして、送配電等業務に関する電気供給事業者間のあっせん・調停にかかわっています。4.公的機関からの研究助成 学外の公的機関から研究助成の支援を受けることは、研究活動を活発に行うために大切な事項になります。また、研究者の活動が客観的に評価される場にもなります。伊庭研究室では良い共同研究者にも恵まれ、公的資金の助成を受けています。ひとつは独立行政法人日本学術振興会の「科研費」で、もうひとつは電気工学を基盤とする広い視点から産学連携を推進する パワーアカデミー の助成です。この他にも公募された競争的研究助成金の獲得も目指しており、人関東電気保安協会からの研究助成も受けました。これまで助成を受けた研究のリストを以下に示します。
5.企業からの委託研究・業務委託 企業からの実務的なテーマと研究費を頂き、教育研究活動に活かしています。教員だけが研究するのではなく、学生もこの研究に参画させて実践的な教育にも役立てています。これまで国内の電力会社2社、ベンチャー企業1社から委託研究、業務委託を受けました。学生を初歩から指導してプロジェクトに参加させ、一方でプロフェッショナルとしての成果を求められるこの活動は、教員にとっても厳しいものですが、時代の先端のテーマを教育に反映し、実務に近い環境で研究できる利点があります。また、明星大学では産学官連携のために連携研究センターが活動を積極的に支援しています。6.資格試験支援に対する活動 電気主任技術者は経産省が与える国家資格であり、事業用電気工作物の設置者には保安の監督をさせるために、電気主任技術者を選任しなくてはならないことが、電気事業法により義務付けられています。 電気主任技術者の資格には電気工作物の電圧によって、第一種、第二種及び第三種電気主任技術者の3種類があります。大学教育においてもこの資格試験を重視し実践教育に有効活用しようとしており、自主講座など随時受験支援をしています。在学中に資格合格、または科目合格をしておくことは就職のみならず、将来のキャリアに大変有利です。伊庭は大学生に適した以下のテキストを著者の一人として出版し、指導力を高めるとともに、自身も第二種電気主任技術者の試験に合格し、資格を保有しています。
7.その他の学外活動 その他の主な学外活動は以下の通りです。伊庭は大学院卒業後23年間にわたり三菱電機(株)の電力部門に勤務した経験があります。主に研究開発、新規事業・技術開発、技術営業の業務を担当しましたが、中央研究所、米国 Westinghouse 社への短期留学、本社人事部採用マネージャー(兼任)の経験もあります。 電力分野の専門家としてTVでの技術解説を依頼されました。主に電力の安定供給、再生可能エネルギー利用技術、計画停電時の過ごし方、コンバインドサイクル発電の解説などに関するもので、一般へのわかりやすい解説に努めました。 |